引き込まれるバトル漫画 HUNTER×HUNTER

漫画の頂点、週刊少年ジャンプで現在も不定期連載されているのがこの”HUNTER×HUNTERハンターハンター)”です。

 

今なお連載が再開される度にあちこちで話題になり、面白さを再確認させる圧倒的な構成力を持った作品です。

 

主人公の”ゴン”はハンターとよばれる職業の父親に会うため、まず自分もハンターになるため”キルア””クラピカ””レオリオ”と共にハンター試験に立ち向かう、しかし試験は一筋縄ではいかないどころか、人の命さえ紙くず同然に奪われる危険極まりない試験の連続で…。という感じで序盤は話が進みます。

 

ジャンプの漫画はとにかく打ち切りの判断が早いことから生き残った漫画のほぼ全てが最初からとにかく面白い作品ばかりなのですが、このハンターハンターも序盤のハンター試験のあたりはかなり面白く、様々な影響を他の作品にも与えていると感じます。

 

作者の冨樫義博さんはキャラクターが自然に行動するまでキャラを作り込み、後はキャラクターが勝手に動いてくれる、というような作品の作り方をしているとインタビューで度々答えています。

 

この作品はとにかく登場キャラクターが多いのですが、それぞれがとても自然で、たしかにこいつならこう言いそうだ、というのが読者の目線からもとても自然で、キャラクター作りがとても上手いのだろうと感心させられます。

 

その上で、ストーリーや設定の先の展開は読めないのに、種明かしをされるとそこまで複雑じゃなく、納得できてしまう絶妙な加減に長年ヒット作を作ってきた作家の技術を感じるのです。

 

世界観も全くの架空の世界でありながら、変に説明臭くならないように描写され、読み進むほどに漫画の中の世界への理解も深まっていきます。

 

そして肝心なのがこれがバトル漫画だということです、キャラもストーリーも設定も上手いのに、冨樫義博さんが一番うまいのはやはりバトルの描写なのです。

 

あらゆる角度からスキの無い少年漫画、少年に戻った気持ちで一度読んでみて欲しい作品です。

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キングダム

週刊ヤングジャンプで連載されている、原泰久による、この”キングダム”という漫画、すでに名前くらいは誰でも聞いたことがある、というほどに有名な作品だと思いますが、では実際にどんな所が凄いのか、少しでもお伝えできればと思います。
まず舞台は中国の春秋戦国時代、7つの国がひしめくこの乱世の世で、政という若者が天下を統一するまでの道のりを描いた作品です。


主人公はこの政ではなく、その家臣として、下僕の身分から大将軍にまで上り詰めることとなる、信という若者です。


この天下を統一する政という若者、統一後の方が有名で彼はこう呼ばれています”秦の始皇帝”と。奴隷を使って万里の長城を作ったなど、悪行の方が有名な人物ですね。
ですが歴史というものはどうしても残った文献を読み解いた推測であったりするもので、はっきりいってしまうとどんな人だったかよくは分かっていないのです。
この漫画はその、歴史の曖昧な部分をうまくフィクションでつなぎ、よりドラマチックに派手に構築されたものなのです。分からないんだから好きに書いちゃっていいよね、ということです。


なので、単純な大河ロマン漫画ではなく、あくまで史実をベースとしたフィクション、ファンタジー漫画という認識でいいと思います。
日本でも、戦国武将が一騎当千な戦いをするような作品はいくつもあると思いますが、この作品も、あまり資料が残ってないのをいいことに、武将に対してはやりたい放題やっています。


それぞれがまさに一騎当千の化物、当然その化物同士の戦いは激しく、この漫画の見どころの一つでもあります。


戦争のスケールの大きさも魅力です、なんせ中国ですから、日本の戦とは人数の単位がふたつくらい違います。迫力のある作画での大軍勢の戦い、その中を駆け、一騎当千の強さで敵を薙ぎ払う個性豊かな将軍達。面白くないわけがありません。
中でも王騎という武将は圧倒的カリスマを持ち、彼の最期のシーンがとにかく泣けると言う読者は少なくないでしょう。


圧倒的スケールで紡ぎ出される天下統一ファンタジー、一度読んでみることをおすすめします。

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進撃の巨人が好きな理由

進撃の巨人ってずっと昔から知ってて、でも読んでなくて、大ブームになって、あらすじくらいは知っても、いまいち興味を惹かれなくて読んでなかったんですが、今年に入って、漫画を改めて読み始めて、進撃の巨人も読んでみるかって思っていざ読んでみたらすっかりハマってしまいました笑

 

巨人の謎がだんだん分かってくるところとか、意外性があってドンデン返し的な驚きがある展開とか、そういうのが面白いのはもちろんなのですが、一番好きなのは、分かりやすい勧善懲悪じゃないところ。

 

一見、巨人は完全な悪なんだけど、ストーリーを読み進めたらそうとも思えなくなって、本当の正義なんかないんじゃないかって思えてくるところがめちゃくちゃ好きですね。

 

マギとかも同じように勧善懲悪じゃないところが好きで、一番好きなキャラクターは白龍だったんだけど、マギは結局、主人公は完全な光属性なのが残念だったかなぁ…。連載を最後まで読んでたけど、私が期待するところまでは消化してもらえなかった感。

 

自分の内面が邪悪だから、完全な光属性には惹かれないんですかね笑

 

進撃の巨人は、ストーリーの構想が半端ないし、グロテスクな描写が苦手とかはあると思うんですが、本当の正義なんてない世界でどう答えを見つけるのかまで描ききってくれると思うし、絶対最後まで読み続けたい。

止まらなくなること間違いなしなので、全巻まとめ買いおすすめですw

 

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いくえみ綾先生の描く男女はほんとにめんどくさい

いくえみ先生といえば、ドラマにもなった、あなたのことはそれほど が一番よく知られているんでしょうかね。

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ドロドロダブル不倫の話。 女の方は本気っぽくなっちゃうけど、男の方はあくまで遊びなあたりリアルでした。

 

不倫の話というのは珍しくて、いつもは青春真っ盛りな高校生くらいの恋愛の話が多いんだけど、とにかく登場人物のこじらせ感というか、好意を素直に示さなくて、好きなのに…みたいな、とにかくめんどくさい人ばっかり出てくるw

 

ある意味、あなたのことはそれほどの主人公たちのほうがはっきりストレートに感情を示しててわかりやすいかも? 群像劇でめんどくさくてこじらせてるけど爽やかな大作↓

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私的に一番イライラして、素直にならないせいで結局周りを不幸にしてるだろ、優しさが人を傷つけるんだって思う、おすすめがこれ↓

 

単行本ではまだ完結してないです。

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もうね、めんどくさいけど、それだけ繊細に心の動きを描いてくれるから好きなんですよね。

 

ひとつ好きになったら、きっとほかの作品も同じように楽しめるはずです。

モンキーターン

この作品はボートレースに関する作品で、主人公の波多野がプロボートレーサーになって、活躍するストーリーが描かれていますが、もちろん、ボートレースが好きな人にはわかりやすく、読みやすい内容になっていますが、ボートレースを知らないという人にも、難しい用語などはあまり出てきませんし、初心者の方にも読みやすい内容になっています。


ボートレーサーとしてデビューした波多野ですが、ボートレーサーなら誰でも優勝したい最高峰のグレードレースであるSG競争を優勝することを目標にして日々、レースに挑んでいきます。同期で、最大のライバルでもある洞口選手とのライバル関係や、トップレーサーとの熱き勝負などが見どころになります。


波多野の持ち味はなんといっても全速ターンです。ボートレースはコーナーでの旋回技術がとても重要になってきますが、羽多野はコーナーをスピードを緩めることなく、全速でターンしていきます。このスピードで、他の選手に差をつけていきます。


さらにスタートがとにかく早いところです。ボートレースのスタートは、一斉にスタートするのではなく、スタートラインに対してタイミングを取りながら、いかにスタートラインを1秒の間で出来るだけ早く、スピードを持って通過するかが重要ですが、波多野はそのスタートの速さを武器にしています。


波多野はレース中の大怪我も体験して、それでも這い上がっていきます。ボートレースが大好きな主人公の波多野はやがて、トップレーサーとしての証である、最高峰のレースのSGを優勝するまでの選手になるわけですが、そこまでたどり着くまでの苦労や努力は人一倍している波多野ですので、もちろん、才能もありますが、どのようにして、這い上がるのかを、楽しんで読むと面白いと思います。ボートレースを知らなかった人も、ボートレースは楽しい競技だと思える作品です。

約束のネバーランド

約束のネバーランドは2016年より週刊少年ジャンプで連載されている白井カウイ原作、出水ぽすか作画の漫画です。
昔は漫画大好き人間でしたが、ここ数年読んでませんでした。この作品は主人が買ってきたのですが、初めはいい歳して漫画なんてやめなよ、と言っていた私がどっぷりハマり、一気に読み漁りました。

主人公エマはグレスフィールドハウスという孤児院で暮らす11歳の女の子。同い年のノーマン、レイの他、たくさんの子どもたちと共に楽しく暮らしています。
施設にはママと呼ばれるお世話係が1人おり、子どもたちはママの愛情をたっぷり受けて幸せな日々を過ごしています。
子どもたちの将来のため、施設では学校に変わる教育もあり、毎日テストが行われ、エマ、ノーマン、レイは優秀な成績をおさめています。
おいしいご飯、清潔な服、大好きな家族、大好きなママ。勉強は大変だが、エマはとても幸せでした。

12歳までに里親を手配され定期的に子どもたちは孤児院から巣立っていきます。

その先には幸せな生活が待っている。
そのはずでした。

エマはある夜をきっかけに10年間信じて疑わなかったこの日常に、とんでもなく恐ろしい事実が隠されていたことを知ることになります。
安心している場所、信じていたものが一気に崩れていきます。

そびえ立つ高い壁、首筋に刻まれた認証番号、生まれてから見たことのない外の世界、そこにいる恐ろしい敵、孤児院の本当の役割。

真実を知った子どもたちはこの施設を抜け出す決意をします。仲間との友情、勇気、知恵、戦略、張り巡らされた伏線、疾走感溢れるストーリー、気がつけばどんどん物語に引き込まれていました。大人たちからの脅威に立ち向かう子どもたちの姿は必見です。
エマとノーマン、レイの3人の熱い友情も見ものです。

 

若い時こういうことあったって思わされる名作『かくかくしかじか』

今年たくさん漫画を読んできた中で、これは良かったっていう作品を紹介していきたいんだけど、その第一弾にしたいのが東村アキコ先生の『かくかくしかじか』です。

 

東村先生は『東京タラレバ娘』とか『ママはテンパリスト』とかで有名な人気漫画家さんですが、その東村先生の高校生時代〜漫画家になった後までの、美大をめざして通っていた絵画教室の先生との思い出を中心に描いた自伝的作品。

 

絵画教室の「先生」がどんな感じかっていうと、まあ、こんな感じ↓

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なんだけど、コワモテで不器用で、でも生徒のことをすごく大事にしてくれる先生が、東村さんのことは特に一番弟子としてかわいがっていて、

東村さんも、漫画家になってからも先生との交流が続いていて、でも…

 

というお話。

 

タラレバ娘と同じく、軽快なギャグ路線で進んでくんだけど、絶妙に切ない描写が入ってきて、グッときます。

 

東村先生自身の、もっとこうしていれば良かった、っていう後悔がめっちゃ描いてあって、Amazonレビュー見てると、そういう作者の過去の行動やそれを美化する後悔の描写が許せないっていう感想もあるみたいなんだけど、私は、  ああ、これくらいの時ってほんとこうなるよね…  ってもう共感しまくりでした。

 

自分のことにいっぱいいっぱいで、周りのことなんて考えられなくて、自分にとって何が大切だったかなんて、全部過ぎ去ってしまって取り返しがつかなくなってからやっと気づくんだって。

 

私の場合、この作品のような恩師がいたわけではないけど、例えば同居していた祖母のことなどをすごく思い出すわけです。

 

東村先生の他の作品もすごく面白いけど、一つだけおすすめを選ぶなら断然これだな。

 

全5巻完結しています。

 

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